JACROS詳細型放送

ここでは、博多駅や小倉駅に導入されている詳細放送、「JACROS詳細型放送」について解説していきます。JR九州では各県の主要駅などに、詳しく列車の案内をする放送が導入されており、当サイトではこれを「JACROS詳細型放送」と呼んでいます。放送機器はカンノ製作所製となっています。

JACROSとは?

JACROS(JR Kyushu Advanced and Concentrated Railway Operating Systems)は、JR九州の在来線運行管理システムの名称です。JR東日本に導入されている「ATOS」のJR九州版とも言えるもので(開発元も日立製作所)、JR九州の主要路線に導入されています。そのJACROSの旅客案内機能が、自動放送等を介し、各種列車の案内、異常時における運行情報(遅延や運休など)といった適切な旅客案内提供を行います。
JACROS放送での声優は、女声が松本理恵子氏、男声は田尻敏明氏がそれぞれ担当されています。


分類別解説

「JACROS詳細型放送」にはいくつか種類があり、3つのタイプに分類しており、それぞれ解説していきます。
「路線別 駅放送」では、以下の名称で掲載しております。( )内は、略称です


JACROS詳細型(標準型)
導入駅 博多 吉塚 香椎 赤間 折尾 黒崎 スペースワールド 戸畑 小倉 門司 南福岡 二日市 鳥栖 

久留米 大牟田 行橋 中津 別府 大分 宮崎 鹿児島中央 熊本 佐賀 江北 武雄温泉 

早岐 ハウステンボス 諫早 長崎
放送
パターン
案内放送 接近予告放送 接近放送 到着放送+乗換放送 停車中放送 発車放送 

通過放送 遅延放送 運休放送 行先変更放送 のりば変更放送
放送に
ついて
JR九州管内の主要駅に導入されており、現在の詳細放送は全てこのタイプです。案内放送から発車放送まで、1つの列車を詳細に案内します。また、博多、吉塚、黒崎、戸畑、小倉、久留米、鳥栖、熊本、別府、大分、江北、早岐、諫早、長崎では男声放送があります。案内放送はとても詳細で、列車、編成ごとに異なる乗車案内や、駅ごとに異なる乗車位置にも対応した放送が流れます。

なお2015年2月に最後の初期型であった香椎駅が標準型に更新されたため、JACROS詳細型放送は、全駅標準型で統一されました。



JACROS詳細・中期型(中期型)
かつての使用駅 小倉 熊本 大分
放送
パターン
案内放送 接近予告放送 接近放送 到着放送+乗換放送 発車放送

通過放送 遅延放送 のりば変更放送
放送に
ついて
かつては、小倉駅や大分駅、熊本駅にあった放送。標準型と同じく案内放送がありますが、接近放送や発車放送などは下記の初期型と同じです(初期型よりパーツとパーツの間隔が空いているので、聞き取りやすくなっている)。いわば、初期型の改良版。男声は無く、女声放送のみです。また、停車中案内放送が存在せず、停車している列車に対しては、案内放送と同じものが流れます。2014年に長らく中期型を使用していた小倉駅が標準型に更新された為、このタイプの放送は姿を消すこととなりました。なお、小倉駅は予告放送がありませんでした。

このタイプでは遅延放送とのりば変更放送は確認していますが、行き先変更放送と運休放送は無かった模様です。



JACROS詳細・初期型(初期型)
かつての使用駅 吉塚 香椎 二日市 久留米 大牟田 ハウステンボス 諫早
放送
パターン
接近予告放送 接近放送 到着放送+乗換放送 発車放送 案内放送(旧ハウステンボスのみ)

通過放送 遅延放送 のりば変更放送(旧香椎と旧二日市で確認)
放送に
ついて
こちらは標準型が登場する前から存在する、JACROS詳細型の中でも一番古いタイプ。基本的に予告、接近、到着+乗換、発車放送しか流れません。案内放送が無い、「普通列車」を「各駅停車」と放送する等の特徴があります。2015年2月に最後の初期型だった香椎が標準型に更新された為、このタイプの放送は消滅してしまいました。

なお、予告放送があったのは諫早、二日市、大牟田のみです(吉塚は不明)。このタイプには案内放送がありませんでしたが、例外としてハウステンボス駅のみに案内放送が存在していましたが、放送内容は他の駅とは異なる独自のものでした。またハウステンボス駅は「各駅停車」では無く中期型・標準型同様「普通列車」と放送していました。大牟田駅も2009年夏頃に「普通列車」と放送されるようになりましたが、パーツは大牟田独自のものでした。

各放送解説


JACROS詳細型放送の、各放送について説明します。詳細型放送には、基本流れるものとして案内放送、予告放送、接近放送、停車中案内放送、発車放送、通過放送の6パターンの放送があります。これ以外に遅延放送、運休放送、行き先変更放送、のりば変更放送もあり、状況に応じて放送が流れます。これらの放送を順に説明していきます。

駅ごとに異なる詳しい放送内容などについては、各駅のページを御覧下さい。


・案内放送

列車がホームに入線していない状態で流れる放送。

流れるタイミングとしては、基本的に特急列車が10分前、5分前、快速・普通が5分前・・・なのですが、あくまで「基本的に」であり、実際は駅によって設定がバラバラなので、詳しくは各駅のページに掲載しています、「放送始動情報」をご覧ください。

放送内容としては、特急、快速、普通などの両数、号車案内、停車駅の案内が流れ、各号車の乗車位置や、グリーン車サービス・車内販売が行われていないことに関する放送、全車禁煙である事など、細かい所まで放送されるのが特徴です。

JR九州の車両は個性的な特急車両が走っており、さらに駅の設備や列車の編成によって放送内容が変わるため、パーツが一体いくつあのるかは全くの未知数。また駅によっ使われるパーツや付帯放送が異なるので、駅ごとに聴き比べてみるのも面白いかもしれません。なお、案内放送は標準型と中期型のみですが、初期型のハウステンボス駅のみ例外的に案内放送が流れていました。


‐放送例①‐(のりば→発車時刻→種別→行先→両数)
一番基本的な内容。普通列車等ではこのパターンが多いです。また、駅によっては「乗車口は足元に表示しています」が付く駅もあります。

吉塚駅の例:普通 博多行き


‐放送例②‐(のりば→時刻→種別→行先→両数→停車駅)
通過駅がある列車になると、停車駅が放送されます。ここでは快速列車を例に掲載しています。

大牟田駅の例:快速 門司港行き


‐放送例③‐(のりば→時刻→種別→列車名→行先→両数→号車案内→停車駅)
特急列車(列車名のある快速・普通も含む)になると、列車名や号数が放送され、特急では号車案内が加わります。指定席のある快速等でも号車案内が行われる場合があります。

折尾駅の例:特急きらめき24号 門司港行き


‐放送例④‐(のりば→時刻→種別→列車名→行先→両数→号車案内【乗車口の案内】→停車駅)
特急では、駅によって号車案内に続いて、乗車口の案内が追加されることがあります。

赤間駅の例:特急ソニック18号 博多行き


‐放送例⑤‐(のりば→時刻→種別→列車名→行先→両数→特急券放送→号車案内→停車駅)
例④からさらに、特急券が必要であることを案内するフレーズと言った付帯放送が追加されたパターン。

二日市駅の例:特急かもめ108号 博多行き


‐放送例(中期型)‐
中期型放送は、現在の標準型放送と使われているパーツが所々違うものの、大差はありませんでした。

旧小倉駅の例:特急にちりん3号 宮崎空港行き


‐放送例(初期型)‐
ハウステンボス駅のみに存在した初期型唯一の案内放送。但し放送内容は独自のもの。

ハウステンボス駅:特急ハウステンボス22号 博多行き)


・接近予告放送(駅ページ内では一部「予告放送」と記載しています)

概ね列車が到着する2~3分前に流れる放送。

まず前提として、この放送は「駅を列番が変わることなく跨いで運行される列車」のみ流れます。例えば、その駅にて列番が変わる、という場合は始発列車の扱いになる為、接近予告放送が流れません。またどこからか回送して始発列車になる場合や、折り返し列車の場合も同様です。なお、例外として博多駅のみは始発・折り返し等でも流れるようになっています。

内容としては、もうすぐ列車がホームに到着することを予告する放送となっており、接近放送とは別物となっています。放送の入るタイミングは駅によって異なっており、設定された地点を通過すると流れるようになっているようです。その為、案内放送のように正確に何分前に流れる、という訳ではないので、到着の5分前くらいから構えておくのが良いかと思います。

ここでも停車駅が放送されたり、付帯放送が付く駅など様々です。2021年現在では別府駅、熊本駅でこの接近予告放送時に英語による放送が導入されています。また、途中駅やその駅での分割併合がある場合、この接近予告放送で内容が放送されるのが特徴です。中期型・初期型の駅でも流れますが、内容がやや簡易的になっています。また、標準型でも1999年に導入されたグループ(南福岡・戸畑・行橋)の3駅は、「○○行きが入ります」が1文になったパーツが使用されていました。

スペースワールド、小倉の2駅は、接近予告放送が流れません(小倉駅は、臨時列車では流れることがあります)。


‐放送例①‐(のりば→時刻→種別→行先→両数)
一番基本的な内容。

吉塚駅の例:普通 博多行き


‐放送例②‐(のりば→時刻→種別→行先→両数→停車駅)
駅によっては、通過駅がある列車になると、停車駅が放送されます。ここでは快速列車を例に掲載しています。

大牟田駅の例:快速 門司港行き


‐放送例③‐(のりば→時刻→種別→行先→両数→停車駅→分割併合案内)
途中駅やその駅で分割併合が発生する場合は、この接近予告にて対応した放送が流れます。

鳥栖駅の例:快速 荒尾行き・荒木で後ろ3両切り離し・・・途中駅で切り離しのパターン。

鳥栖駅の例:普通 肥前浜行き・当駅で前3両肥前浜行きに分割・・・当駅切り離しパターン。この場合「時刻」は分割の案内で放送されます。


‐放送例④‐(のりば→時刻→種別→列車名→行先→両数→車内販売・Gサービス無し放送→全車禁煙放送→特急券放送)
特急の場合は、主に特急券放送が入ることが多いですが、駅によっては全車禁煙や車内販売無しの放送などが付帯する場合があります。

黒崎駅の例:特急ソニック6号 博多行き


‐放送例⑤‐(のりば→時刻→種別→行先)
博多駅でのみ使用されているもので、両数を言わず「○○行きが到着します」という独自のパーツを用いています。

博多駅:普通 箱崎行き


‐放送例⑥‐(のりば→時刻→種別→行先)
博多駅でのみ設定されている、折り返し列車での接近予告放送。

博多駅:特急かもめ89号 肥前山口行き


‐放送例⑦‐(のりば→時刻→種別→行先→両数→英語放送)
別府と熊本の2駅では、接近予告放送にて英語放送が流れます。

別府駅の例:ソニック41号 佐伯行き


‐放送例⑧‐(のりば→時刻→種別→行先)
前述した、かつて南福岡、戸畑、行橋で使用されていた放送。「○○行きが入ります」の文面は下記の初期型と中期型を踏襲しています。

戸畑駅の例:普通 二日市行き


‐放送例(中期型)‐
「○○行きが」と「入ります」の2つのパーツを用いて放送しています。

旧大分駅 特急 ドリームにちりん 宮崎空港行き


‐放送例(初期型)‐
パーツの間隔が短いのを除けば、中期型と同じ内容。

大牟田駅 特急 有明1号 長洲行き


・接近放送

列車が駅に接近する際に流れる放送。

放送内容はどの駅も同じですが、ホームがカーブしている駅では最後に啓発放送が流れたり、「特急券が必要です、全席禁煙です」などの放送が加わる駅もあります。この内別府駅とハウステンボス駅では、接近放送に続いて英語放送が流れます。また、鹿児島中央駅では時刻が放送されません。

折り返し列車、始発列車、列番が変わる列車の場合は、放送内容が変化し、行先部分が「○○行きとなります」になります。終着列車の場合も「当駅止まりの・・・」という放送が流れます。なお博多駅では「特急○○、○号、博多までの 列車が到着します」と、特急専用の接近放送も流れます。

JACROS詳細型放送では基本的に放送は1回のみですが、鹿児島本線の赤間駅のみは、旧放送の放送形態を踏襲しており、接近放送が間を置いて2回流れます。


‐放送例①‐(のりば→時刻→種別→行先)

一番基本的な内容。

吉塚駅の例:普通 博多行き


‐放送例②‐(のりば→時刻→種別→行先→足元注意喚起放送)
ホームがカーブしている駅などでは足元注意の放送が流れます。

鳥栖駅の例:区間快速 海老津行き


‐放送例③‐(のりば→時刻→種別→行先→英語放送)
別府とハウステンボスでは接近時に英語放送が流れます。

ハウステンボス駅の例:快速シーサイドライナー 長崎行き


‐放送例④‐(のりば→時刻→種別→行先)
折り返しの際に流れる放送。なお、始発列車や列番が変わる列車では、「折り返し」の部分だけが省略されます。

門司駅の例:普通 下関行き・・・折り返しの場合の放送。

早岐駅の例:普通 諫早行き・・・この列車は、他の場所から回送してきているので、「折り返し」は付いていません。


‐放送例⑤‐(のりば→当駅止まり)
その駅で終点となる場合に流れる。到着後そのままその後回送列車となるスジの場合、「この列車は」と「ご乗車になれません」の間に「回送列車となります」と入る駅もあります。

長崎駅の例:当駅止まり


放送例⑥‐(のりば→種別→列車名→博多止まり)
博多に特急が到着する際に聞ける放送。「博多までの」のパーツは停車駅で区切る場合に使われるものと同じ。従ってその気になれば「小倉までの」「長崎までの」「大分までの」で様々な駅の放送をすることは可能です。

博多駅:特急ソニック34号 博多止まり


‐放送例(中期型)‐
使われているパーツは違うものの、内容は標準型とほぼ同一。

旧小倉駅の例:快速 久留米行き


‐放送例‐(初期型)-
使われているパーツは違うものの、内容は標準型とほぼ同一。

旧大牟田駅の例:普通 博多行き


☆非常用の接近放送について

JACROS詳細型放送には、放送装置に異常等が発生した場合に、ホームで列車の接近のみを知らせることのできる「非常接近放送」という機能が備わっています。これはいわば首都圏で言う「自放音源」に相当するもので、「放送機器の点検」「放送切り替えの際に、新放送を試験的に稼働させるために一時期的にシステムを停止する」「機器の故障」などの要因で流れることがあります。ここではそんな「非常用接近放送」をいくつか紹介します。

流れる回数は駅ごとに設定されているようです。

宮崎駅 非常用接近放送 現在の標準型で主流となっている放送。偶然宮崎駅を訪れた際に流れていました。声優はJACROS放送と同様の声で放送され、他にも佐賀、熊本等でも確認しています。宮崎駅では2回流れる設定でした。
門司駅 非常用接近放送 こちらは上のより1世代古いタイプ。声優はJACROSと同様ですがトーンが高いのが特徴です。現在は上のタイプに取替が進んでいるようです。
スペースワールド駅 非常用接近放送 スペースワールド駅がスピーカーや放送装置の取替が行われ、新しいスピーカーからの試験放送が行われていた際に収録したものです。試験放送の際はどの駅でも元の放送から「非常用接近放送」が流れるようになっています。

声は、「九州カンノ型A」のもので、同じタイプの放送だった南福岡でもこの声を確認しています(南福岡の音声は、南福岡駅のページに掲載しています)。
大牟田駅 非常用接近放送 こちらも初期型から標準型へ移行時期に、標準型の試験放送が行われていた際に収録したものです。
香椎駅  非常用接近放送 同じく初期型から標準型へ移行時期に、標準型の試験放送が行われていた際に収録したものです。放送自体は、大牟田駅と同じものです。


・到着放送+乗換放送

駅名を連呼する到着放送と、他の路線・列車への乗り換え放送がセットになってます。JR九州の駅名連呼と言えば、「こくら~!小倉です」とトーンの高い放送が特徴ですが、近年はトーンの低い(久留米↓ 久留米です・・)放送が普及しています。乗り換え放送は、駅名を連呼した後に続けて放送され、路線名、列車の行き先と時刻、のりばを放送します。

ホームに制御センサーが設置されており、センサーが列車の動きを感知して放送を流しています。その他独自の到着放送を用いている宇佐駅豊後森駅は駅員扱いとなっています。(豊後森は現在不使用)

初代センサー。

品名は背面に「到着センサー」と記載されている。現在は新しい動態センサーに取り替えられ、現存しない。
その後初代センサーに変わって普及した2代目で、現在もいくつかの駅で設置を確認しているが、3代目の登場で数はかなり少なくなっている。
なおこちらの品名は「動態センサー」となっていて、カンノ製作所の資料によれば、画像処理にて、列車の動きを検知しているとのこと。
  現在一番普及しているもので、横置きになっているが特徴。



・停車中放送

ホームに停車している列車に対し流れる案内放送。

放送内容は案内放送と同様に特急では号車案内、停車駅の放送、快速でも停車駅の放送をします。基本は10分前、5分前、3分前、1分3秒前に放送が入ります(1分30秒前は号車案内などは無し)が、駅によっては異なる場合がありますので、詳しくは各駅に掲載しております「放送始動情報」をご覧ください。なお、最後の1分30秒前は、例えば対象の列車が10分00秒発車の場合は8分30秒、10分30秒発なら9分00秒に鳴動します(一部例外の駅あり)。

また、始発列車、折り返し列車、列番が変わる列車では、列車がホームに到着してから時間に関係なく1回流れます。この到着後に流れるものでは、通常の停車中放送とは異なりのりば、時刻、種別、行先のみの場合が多いですが、そこでしか流れない付帯放送が付く駅もあるので見逃せません。

また中期、初期型にはこの放送は存在せず、ホームに停車している列車の放送をする場合は、案内放送と同じものが流れます。


‐放送例①‐(のりば→時刻→種別→行先)
一番基本的な内容。特急列車や快速の場合も、1分前になると号車案内や停車駅は省略される。

吉塚駅の例:普通 博多行き


‐放送例②‐(のりば→時刻→種別→行先→停車駅)
快速列車等通過駅がある列車では停車駅も放送されます。

大牟田駅の例:快速 小倉行き


‐放送例③‐(のりば→時刻→種別→行先→号車案内→停車駅)
特急ではオーソドックスな内容。

長崎駅の例:特急かもめ24号 博多行き


‐放送例④‐(のりば→時刻→種別→行先→号車案内→全車禁煙→車販・Gサービス無し放送→特急券放送→停車駅)
駅によっては様々な付帯放送が追加されます。

小倉駅の例:特急きらめき9号 博多行き


・発車放送

列車が発車する際に流れる放送。

公式には「閉扉予告放送」と呼ばれているもので、発車ベル、もしくは発車メロディに続いて放送が流れます。なお停車時間が短く乗換放送が流されている場合や、他の放送が流れている場合は、ベルだけが数秒鳴って放送が省略されます。放送は信号と連動しており、信号が開通し、多くの駅では出発時刻の15秒前になると自動的にベルが鳴り、放送が入ります。例えば、15分00秒発の列車の場合は、14分45秒に放送が流れ出します。なお、発車メロディ導入駅は30秒前に設定されていたり、鹿児島中央駅はベルですが30秒前始動に設定されていたりします。遅れている場合などでは、信号開通と同時に放送が流れます。

また、島式ホームで列車が同時に発車する場合は、両方の列車をまとめて放送することがあります。
この同時発車の放送が流れる条件としては

・「
スピーカーが島で兼用である
・「
互いの列車のダイヤで、発車時刻と秒までが同一である
・「
互いの列車がホームに停車しており、信号が発車時刻(秒)までに開通している
であり、片方の発車放送の始動するタイミングが少しでもずれると、片方は発車放送が流れ、片方はベルのみで省略...となるのを確認しています。


‐放送例①‐(のりば→種別【列車名】)
基本的にどの駅もこのパターンです。

吉塚駅の例:普通 博多行き


‐放送例②‐(のりば→種別【列車名】)
博多駅と佐賀駅のみは、最後のフレーズが「閉まるドアに、ご注意ください」となっています。

佐賀駅の例:普通 小倉行き


‐放送例③‐(のりば→種別【列車名】→のりば→種別【列車名】)
2つの列車をまとめて放送する同時発車放送。但し、聞ける場所はかなり限られ、島ホームでスピーカーが兼用のであることが前提です。下記の音声の通り、スピーカー兼用の女声のりば・男声のりばでこれが発生した場合は、先ののりばの声優が2つまとめて放送するようです。(基本的に女声・男声があるホームでは、スピーカーがのりば別に分離している場合が多いので、このパターンはかなり稀なケース)

二日市駅の例:ハウステンボス/みどり・普通福間行き・・・二日市駅は、島でスピーカーがそれぞれ兼用なので、条件が合えば流れます。

早岐駅の例:普通佐世保行き・普通長崎行き・・・早岐の4,5番のりばはスピーカーが兼用。また5番は本来男声です。


‐放送例④‐(のりば→種別【列車名】→車内販売無し放送→特急券放送)
稀に発車放送の後にも付帯放送が付く場合があります。当然この付帯放送が流れている頃には、ドアが閉まり列車は動き出そうとしているのは、言うまでもありません。

黒崎駅の例:特急にちりん91号 中津行き・・・この列車は臨時なので、何かの誤りでこうなったのかと思います。


☆発車ベルのスイッチについて

JR九州の駅では、一部の駅に発車ベルのスイッチが設置されおてり、ベルを鳴らすことができるようになっています。それらをご紹介します。
博多駅や小倉駅をはじめ、いくつかの駅に設置されている種類です。右にひねるとスイッチが固定され、連続でベルが鳴ります。そして左にひねると固定されず、何度もひねって断続的にベルが鳴らせます。これが打ち返しや、連打になります。

これはカンノ製作所製で、写真は南福岡駅の物ですが、博多駅と小倉駅はスイッチ部分が黒色だったり、香椎駅や下曽根駅は四角い白い箱型のものなどあります。結構昔から使われていたらしく、ローカル線の駅などで錆びて残っているのをよく見かけます。


博多と小倉以外はあまり鳴らされることが無いです。
こちらはプッシュタイプです。♪マークの黒いボタンを押すとベルが鳴ります。香椎や福工大前に設置されています。上のタイプより小さく小型です。

こちらもほとんど鳴らされず、鳴っても数秒です。朝のラッシュ時に、長く鳴る時があります。



・通過放送

通過列車が接近する際に流れる放送です。基本的に通過する列車種別も放送します。放送は1回だけで、放送後にベルが鳴り続けます。

現在確認しているものでは、特急、快速、準快速、普通、団体列車、貨物列車、回送列車です。快速はスペースワールドの快速通過時間帯に聞くことができます(準快速は現在不使用)。ちなみに、南福岡だけはオリジナルの男声放送を使っており、列車種別は放送されません。また、2005年頃までは、最後が「ご注意ください」になっていました。

「快速・準快速の通過放送」は、スペースワールド駅のページに、「普通列車の通過放送」は、別府駅のページに掲載しております。

基本的な放送例(標準型) 回送列車通過放送
基本的な放送例(中期型)
貨物列車通過放送
基本的な放送例(初期型) 特急列車通過放送


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